花のある人、花になる人

いま草柳 大蔵さんの本を読んでいる。
礼儀と作法、日本人ならではの”粋”や”気遣い”なんかについて
スマートでくだけた句調の中にも、キリリと喝がきいている。
勉強になります。
たとえば、冒頭からこんな話がでていました。
有名な画家の版画を数枚、優雅なご隠居さんがお広げになって、
挨拶にきた若い夫婦に「おひとつお好きなものをどうぞ。」と。
お嫁さんが「これに決めましたわ。」と選んだのは一番の名品。
快くご隠居さんは差し上げるのですが、二人が帰ったあと、
そのお友達が、「ココロなき仕業をするものかな」とひと言。
誰が見てもいちばんよいものを持ってゆくなんて...心ないね。
あの女性には”花”がないね、と。
誰がみてもいちばんよいものは...その持ち主にとっても
愛着があるにちがいない。
それをよけて、好きな物を頂戴する、それが作法なんだそうです。
とても考えさせられます。
遠慮も行き過ぎたら無粋になるし、「どうぞ」と言われたのだもの、
と、全開でやっちゃ いけないんですね。
「それはいいのを選んだ、この中でもいちばんの一級品だ。」
と言われたところで、「でも、待って....あら、こちらもステキ。」
と機転をきかす。
これが自然とできたら、素敵でしょうね。
きっと子供なら、ココロを出し切っていい場面だと思います。
でも女性だけでなく、男性の方も、ほんのすこしだけ、
日本の古きよき作法をアタマのすみっこにとめておくと、
”花”のあるお人だね。
なぁ~んて知らないところで、言われるかもしれませんよ。
写真は、先週、埼玉からヨガに来てくれたMさん。
(了解をえて載せていま~~す.)
以前来てくれてから間があったので、気になっていたのですが
引っ越しをされていました。休みだったので来ました~と。
嬉しかったです!
ついついランチにお誘いしてしまい、生徒さん数名で
今週からチェンマイにマッサージを学びにいく、
もうひとりのM(マスミ)さんと準備の話で大盛り上がり。
CGデザイナーのMさん、手には一眼レフ。
この後、撮影をしながら帰られたみたい。
このヨガのお仕事をしているといろんな方と出逢います。
一期一会になってしまうときも、あります。
つながってお互いに影響し合い、家族のようになる時もあります。
どれも思い出深く、こうやって思い出してきてくれる方も居ると、
ダラダラ、だめ先生だったけど、やってて良かったと思います。
これからも、がんばるぞ、と。