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プロフィール

小池 亜千代(アチヨ)

Author:小池 亜千代(アチヨ)

タイ式 YOGA・タイ式セラピスト、
ハーモニー体操☆正指導員

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~:~:~:~講師・亜千代~:~:~:~:~
名古屋生まれ、育ち、東京在住。
東京工芸大学短期大学部、日本デザイナー学院、広告デザイン事務所勤務を経て、フリーランスに。
ITM渋谷チェンマイ校卒
★ITM渋谷オナモ★卒業後サロン勤務、★東京岩盤浴/ロハス*ロハス★にて「代謝アップヨガ」、★アジアス南青山店・行徳店★にて「ルーシーダットン」、★東日本橋スタジオ・ロータスエイト★にて「ルーシーダットン」クラス担当。 ★ヴァーチュオーゾ銀座★にてITMタイ古式マッサージ講師、★駒沢大学 ラムヤイ★青山一丁目★ヌアボーラン・ブルー★にてセラピスト在籍中☆

現在、★パソコン教室パスカル練馬校 ★内にて、ハーモニー体操レッスン。木曜日pm17:00~19:00、土曜日am10:00~12:00
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ポロック展みてきましたよ

2012.04.25 13:58|まい・らいふ♪
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いま、竹橋の東京国立近代美術館で
「ジャクソン・ポロック展」が開催中です。
日本初の本格的な回顧展ときき、
特別好きという訳ではなかったのですが、
彼のタッチ・スタイルが前から気になっていて
ふらりと観にいってきました。

とてもいいお天気で、エントランスの芝のベンチで寛ぐ人たちも
のんびりのどか、暑いほどの日差しを浴びながら館の中に入ると一転、
ひんやりと薄暗い室内がこれまた心地よかったです。
明暗のコントラストで、一気に気持ちが目の前のものに集中しだします。

初めはポロック初期の作品が並び、ピカソのキュビスム時代やミロ、
メキシコ原住民の壁画、インディアンの砂絵などから影響を受け、
ポロックがなんの衒いもなく好奇心のまま、興味の向くまま、
自分が書きたいモノを探して試行錯誤を繰り返す様が続きます。
どの絵も迫力があり素敵ではあるのだけど、どこか心ここに有らず、
ここは自分の居場所ではない、という、少し距離を置く感じ、
入り切ってない感じが私には感じられて、
それが苦悩ではなく、どこかしら自分を強く信じていて、
その時、が来るのを、辛抱強く待っている、
そんな悠々と試行錯誤の海の中で泳いでいるかのように見えました。

中期になると、後に彼のオリジナルとして賞賛をあびる、
オールオーヴァーとポーリングという手法を徐々に確立し出します。
簡単にいうと、抽象絵画の新しい表現を生み出してゆきます。
この時代も、まだ従来の意味のある造形が残っていたり、
後に排除してゆく筆でのペイントが混じっていたり、
新しい手法との間をゆきつ戻りつしながら、でも奥には確信が潜んでいて、
自分の中から爆発するのを待っているような、
何度も何度も火を近づけては、だめだった、まだのようだ、と、
ジリジリとその瞬間を待っているような、そんな作品が並びます。
観ていて、そのジリジリが焦りではなく、喜びのように見えるんです。
後はもう、待てばいいだけ。

そしてとうとうポロックはスタイルを確立し、アメリカの新しい才能として
早い時期から大絶賛を浴び名声を獲得してゆきます。
確かにこのオールオーヴァー&ポーリングという技法、素敵なんですが、
私はずっと、「よく飽きないなぁ」と思ってみていたんです。
とても奇麗だし、偶然が編み出す造形は確かに面白いし、
計算と偶然の一番いいバランスをサグルことは面白かったと思うけど、
それでも、抽象絵画というもの自体が、形から飛び出して自由になったように見えて、返って自分で固めてしまったルールにしばられて息苦しくない?
と疑問に思っていました。

今回、この回顧展を観てなんだか胸が締め付けられる思いでしたが、
やはりポロック自身、後期には自分で確立したスタイルから
もがき出ようとあらゆる模索を続けてゆきます。
この模索は、完成を確信して夢見ていた初期や中期の模索とはまったく違い、
重く苦々しくて、苦痛ばかりが伝わってきます。
一度、完璧な完成をみたあとに、それを崩すことほど難しいことはないんだな、と、理由は分からないけど、でもそうするより他はなかったのだなぁと、観てて切なくなってしまいました。

そしてポロックは44歳で、自ら運転する車の事故で亡くなります。
このせいで、もしかしたらもう一度、ポロックが産みの苦しみの果てに、
次の何かを世の中に送り出したかもしれないストーリーが途絶えてしまいました。なので今となってはもう、絶頂期の名作を観た後につづく、苦悩の模索時代に涙するしかないのですけど、もしかしたら次があったのかも知れないって、そんなふうに感じました。

なんでこんな事を今回ブログに書いているのか。。
自分でも不思議なんですが、観た直後、
私はぼ~っとして、ポカンとしてしまったのですね。
なんであんなにも時間をかけて、丁寧に、情熱的に磨き上げてきた
完成したスタイルからもがき出なくちゃいけなかったのかなぁ、と。
私が初め思っていた、飽きたからとか、ルールにしばられて苦しかった、とか、そんなレベルではなかったんだな、と、絵を観て感じました。

この人は、自分のスタイルを確立する事をあんなにも悠々と楽しんでいたのに、(多くのアーティストは、ここで苦悩し挫折しますよね)完成してまもなくに、もうそこからもがき出ようとし出すんですね。
世間的にはもう名声も獲得して、何不自由もないというのに。
なんでなんだろう。
ウミガメの赤ちゃんが、海に向かって必死に砂をかくような
そんな本能みたいなものを感じてしまいました。
完成したスタイルで、皆に求められ、どんどん満ち足りた作品を
生み出してゆく人生でも良かったと思うのです。
なのに、ポロックはウミガメちゃんだったんだなぁと。
残念なのは、死んでしまったから、
彼がもしかしたら、もっと先へ辿り着けたかもしれない可能性が
分からないままってこと。ホントに。

と、絵画展を観にいって、作品の話をほとんど書かず、
アーティストの事ばかりに始終してしまいました。
すっきりした。

表現って、いろんな有り方がありますね。
どうやろうが、本人が満足を得なかったら、あかんてことです。
世間が評価しても、なんですね。ふしぎです。


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