FANTASTIC MR. FOX
今日はクリスマスですね〜。今年もあっとういう間。
はやかったな。
去年は地面がひっくり返るような事がいっぱいあって、
公私ともに騒がしい、立ち止まっていられないような一年だった。
そして今年は、自分の中をみつめ続けた一年だったような気がする。
目は景色を映しているんだけど、どれも自分を映す
格好のカガミだったような感じ。自意識過剰っちゃ過剰なんだけどね。
何をしてると、幸せそうに見えるか、ではなく、
本当に楽しくて幸せか、見栄を張らずに言える様になってきました。
あはは、ちっちゃい。。でも、イイもんですよ。
って言うより、大事なコト。
「FANTASTIC MR. FOX」の、なにげなくさらりと過ぎてしまう1シーン。
母キツネがコンプレックスばかりのギークな息子アッシュに、
人と違ってるって素敵なのよって、さらりと言ってきかせます。
顔についた泥をとってあげながら。
このシーン、心にすぅっと染みてジンときたな。
MR. FOXと、彼女が、宝石のちりばめられた地下でケンカするシーン、、、
瀧をバックに二人の愛情が寄り添うシーン、、、これも素敵でした。
あと、やはり一番気になってしまうのは、オオカミが現れるシーン。
MR. FOXがずっと恐れのアイコンとして口走っていたオオカミが、
事件の渦中でとうとう現れてしまいます。
でもその出会いは、想像していた恐れともトラブルとも関係なく、
ただ生身の、同じく生きてゆく者として、
または孤高のサバイバーとしてリスペクトを受けて登場する。
一瞬なんだけどね。
またそのコンタクトの仕方が、いいです、ウェス!
「一瞬、すれ違っただけで、解り合えることもある。」
って、最近あたまの片隅に居座り続けている言葉ですが、
あのシーンはまさにそれでした。にくいなぁ。
ウェス・アンダーソン監督の映画は「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」、
「ライフ・アクアティック」、「ダージリン急行 」と大・大・大好きですが、
このパペットストップモーションアニメ、初めての挑戦でこり過ぎ(笑)
制作風景を見ると気が遠くなります。
すごいね。 好きなんだろうね。
でもウェス監督の天才なとこは、これがただのツールだってことを忘れてなくて、
技巧に凝って、作る事で満足しちゃうのではなく、
ストーリーやキャラクター描写、ロマンティックやユーモアを描いているってとこ。
ちゃんと映画を撮っているってとこかな、なんて。思います。
こんな生き方、いいなって思って。
ウェス・アンダーソンの、作品の作り方。
とことんこだわって、自分の作品を作りあげてゆく。
そのこだわり方は、周りがうんざりするほど。
いつも自分のお気に入りのブレーンやスタッフ、俳優さんがいて、
その人達とばーーーーっかり仕事をしてゆく。
自分が一番熱心なんだろうけど、似たような思いをもった仲間が
がっちり脇を固めてて、同じ方向を見つめて進んでゆく。
楽しそう。
最高じゃんね。